結論:伊吹山は「ドライブウェイで8合目まで」行けば、子連れでも半日で山頂体験→下山後は「あねがわ温泉」でごほうびタイム。この記事では、家族にやさしい歩き方・持ち物・混雑回避・モデルコースまで、パパ目線でぜんぶまとめます。
8合目発なら“できた!”が増える


「週末こそ山に行きたい。でも子どもは長く歩けないし、妻の負担も増やしたくない…。」
――そんなパパの胸の内、よくわかります。
わが家も以前は“完全徒歩の伊吹山”にトライして、序盤でバテて撤退したことがありました。あの時は風が強くて、帽子は飛ぶし、お菓子は足りないし、帰りの車内はどんより…。正直、家族の「山への気持ち」を減らしてしまったと反省しました。
そこから切り替えたのが、「ドライブウェイで8合目までワープ」して、山頂まで“おさんぽ”感覚で歩く作戦。
歩行時間がぐっと短くなって、子どもはゴキゲン、ママも不安が少ない。パパは“登らせた”満足よりも“家族で笑顔になれた”手応えの方が大きい。実はこの流れ、家族を“山好き”に育てる最短ルートでした。

「今日は〈がんばる山〉じゃなくて〈楽しむ山〉の日!」

「その宣言、安心する〜。帰りは温泉ついてるんだよね?」

「おさんぽ山!お花さがしミッションする!」
伊吹山は季節の花々で有名。8合目から上は見晴らしも開けていて、“歩いた分だけ景色が変わる”感動が短時間で得られるのが大きな魅力です。
「昔は、がんばって長く歩くほどえらい」と思っていたけれど、今は違う。小さな成功体験を積み重ねて「また行きたい」にするのが、パパ登山のほんとうの勝ち筋でした。
伊吹山ドライブウェイの基本情報と利用ガイド
伊吹山ドライブウェイは、滋賀県米原市と岐阜県関ヶ原町を結び、
8合目(標高約1,260m)まで車でアクセスできる有料道路です。
登山初心者や子連れファミリーでも、短時間で山頂の絶景を楽しめるのが魅力。
◆ 伊吹山ドライブウェイ地図
国道21号線・関ヶ原ICから約10分で料金所へ到着。
全長17kmの山岳道路を走ると、眼下に広がる琵琶湖や濃尾平野の景色が広がります。
◆ 営業期間と料金(2025年現在)
車種 | 往復料金 | 備考 |
---|---|---|
普通車 | 3,400円 | 軽自動車含む |
バイク | 2,300円 | 原付不可 |
マイクロバス | 8,500円 | – |
大型バス | 13,600円 | – |
※料金は変動する場合あり。公式サイトで最新情報を確認してください。
※冬季(12月〜4月下旬頃)は積雪のため閉鎖されます。
◆ アクセス方法
- 車利用
- 名神高速「関ヶ原IC」から料金所まで約10分
- 北陸自動車道「長浜IC」から約40分
- 公共交通機関利用(料金所まで)
- JR関ヶ原駅からタクシーで約15分
◆ ドライブの楽しみ方
- 道中には複数の展望ポイントがあり、途中停車して写真撮影が可能
- 夏は山頂で高山植物が見頃に
- 道幅は広めですが、カーブが多いので運転は慎重に
ととメモ

「みっこ、窓から見えるのが琵琶湖だよ〜」

「わぁ!あんなに大きいの?!」
料金はちょっと高めですが、ドライブ中から景色を楽しめるので“車に乗ったまま絶景”が味わえます。
8合目→山頂“おさんぽ”の歩き方

まず全体像。8合目駐車場から山頂までは、子連れペースで往復1.5〜2.5時間目安。
道は概ね明瞭で、ところどころ風が抜けやすい場所と日を遮るものが少ない区間があります。“風と日差し”への対策が安心のカギ。
歩き方・時間配分のコツ
- スタート直後のペースを落とす:序盤で飛ばすと一気に失速。最初の10分は「おしゃべり速度」。
- “写真休憩”を仕込み休憩に:ベンチや景色ポイントで写真→水分→一口おやつの流れを定型化。
- 帰りの余力を残す:「山頂でのんびりする」をゴールに設定。滞在15〜30分の“楽しむ時間”を確保。
子連れ装備・服装チェックリスト
- 風対策:薄手の防風ジャケット、あご紐付き帽子(クリップで襟に留める)
- 日差し:サングラス、日焼けどめ、アームカバー、ネックゲイター
- 足元:歩き慣れたスニーカーor軽量トレッキングシューズ、靴下は厚手
- 非常ミニマム:絆創膏/消毒綿/小型ゴミ袋/携帯トイレ(安心のお守り)
- キッズ用:小さなおやつを2〜3種(飽き防止)、お気に入りのミッションカード(後述)
- あると神:折りたたみ座布団、冷凍ゼリー、ウェットティッシュ

「ミッションカード、今日のお題は?」

「①青いお花 ②ちいさな雲の影 ③琵琶湖が“ハート”に見える場所、の三つだ!」

「ごほうびは温泉とアイスね」
高山植物&展望の“楽しみ方”

- 手前の足もと:花の季節は立ち止まって観察。花の色と葉っぱの形なんかも子どもと会話。Googleレンズで検索すれば、知識なくても盛り上がるよ
- 山頂までの道のり:基本一本道なので、しりとり等やっているとすぐに到着しちゃう。
- 遠景の琵琶湖:雲の影が湖上を動くのを一緒に追いかける。“時間が見える体験”は子どもがハマる。
混雑・渋滞回避のミニ戦術

- 到着時刻:午前の早め着が王道。昼前は山頂が混みやすい。
- 撮影順路:メインのビュースポットは“列の後ろから流れに乗る”。家族写真は端の岩場や柵前のサブ構図でサッと。
- 休憩はずらす:人が多い広場は短時間にして、一段下がった斜面で風を避けてお弁当。
“3分で出発”の荷まとめ術(駐車場→登山口)
- 貴重品・カメラ・おやつ・水:パパのサコッシュに集約
- ウィンドシェルは家族分をひとつのスタッフサックへ(車→肩掛けで運ぶ)
- 最後は「帽子・靴・水」の3点声かけ。合言葉は「ぼ・く・み(水)!」
下山後の“ごほうび時間”

山頂を楽しんだら、車で移動して“温泉で一息”。ととのおすすめはあねがわ温泉。
広めの湯船に加えて、食事処や休憩スペースが充実しているので、「お風呂→ごはん→帰路」の一筆書きが作りやすいのが最大の魅力です。赤ちゃん連れの設備(ベビーベッド等)や座敷席の使い勝手も、家族にはありがたいポイント。
家族目線の推しポイント
- “ぬるめの湯”ゾーン:子どもがゆっくり浸かれる温度帯があると滞在が伸びる
- 座敷&半個室:着替え後も“だらっと”できて機嫌が続く
- 地元食材の軽食:山で足りなかったカロリーを“やさしく”補給

「今日は温泉で夕飯まで済ませちゃおう」

「おそばとアイス〜!」

「帰りもきれいな景色見れるよ~」
あると便利な“温泉帰りセット”
- フェイスタオルは家族分+1(落下/床濡れ対策)
- 着替えは“トップスだけでも快適”原則で各1
- 車内ブランケット(湯あがりに冷える子向け)
我が家は家族分のストックを常に車に積んでいます。
これならいつでも気分で温泉・お風呂にはいれます。
近隣立ち寄り湯の“使い分け早見”
目的 | タイプ | 滞在イメージ |
---|---|---|
とにかく広い・施設充実 | スーパー銭湯系 | お風呂→休憩→食事で2〜3時間 |
のんびり静かに | こぢんまり系 | さっと入浴→道の駅で軽食 |
写真も撮りたい | 眺望自慢 | 夕方〜夜の外気を楽しむ |
※最新の営業時間・休止情報は各公式で要確認。家族連れは“混雑ピーク回避”が最優先。
装備ミニレビュー(時短セット)
- ウィンドシェル:軽量・撥水・パッカブルが正義。子どもは1サイズ上で“着せやすさ”を優先。
- キャップ+クリップ:風の山は飛びやすい。帽子クリップで首元に固定。
- サコッシュ:おやつ・レンズ拭き・絆創膏・携帯トイレを“片手で出せる”のが尊い。
家族の“また行きたい”を育てる

山頂に着いた瞬間、みっこが両手を広げて叫びました。

「やまのてっぺん、ひゃっほー!」

「風、つよいね。帽子は“あご紐ロック”で防御!」

「はいポーズ。みっこ、花カードの②はクリア?」
お弁当は小さめのおにぎりにして、“山頂では食べきらない”のがわが家ルール。理由は単純で、お腹いっぱいになると歩く気が消えるから。
山頂での遊びは、“花の色ビンゴ”と“雲の形あてっこ”。ちょっとしたミッションがあるだけで、子どもの視線がグッと“山の細部”に近づきます。
帰り道、みっこが小さな石を拾って言いました。

「きらきら石、たいせつに持って帰ってもいい?」

「うーん、山のものは山に置いて帰るのがルール。代わりに“写真の石”にしよう」

「はい、記念フォト。帰ったらアルバムに“伊吹山シール”貼ろうね」
そして温泉へ。湯船で体がふわっと軽くなっていく感覚に、みっこは目を丸くします。

「お湯ってやさしい〜」

「がんばった足に“ありがとう”だね」

「ご飯もお風呂も終わったから、帰ったら寝るだけね」
帰りの車内、スライドショーで今日の写真を数枚だけ家族で見返すのもお決まり。
「次はお友だちも誘ってみようか」「朝、もう30分早く出るともっと気持ちいいかも」――“次に向けた会話”が自然と生まれるのが、成功体験の証拠です。
かつての“無理して長く歩く”から、今は“みんなでニコニコ帰れる”へ。伊吹山の8合目発は、わが家の登山観をやさしく塗り替えてくれました。
まとめ|“短く登って、長く満たす”が家族登山の合言葉(結)

- 作戦:伊吹山はドライブウェイで8合目へ。山頂までは“おさんぽ速度”でOK。
- 装備:風と日差し対策を最優先。ウィンドシェル・帽子クリップ・日焼けどめはマスト。
- 時間:写真休憩を“仕込み休憩”に。滞在15〜30分で満足度を最大化。
- ごほうび:下山後はあねがわ温泉で“お風呂→軽食”の一筆書き。
- 次へ:小さな成功体験をアルバム化→「また行きたい」を育てよう。
今週末は“8合目発の伊吹山”。チェックリストを見ながら、家族の「行けそう!」を作ってみませんか。
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あとがき
この記事は「家族が“また行きたい”と言ってくれる山」を目指して書きました。
山がくれるのは達成感だけじゃなくて、“今日を一緒に楽しんだ”という記憶。
伊吹山の風と、湯船のやさしさが、あなたの週末をふわっと軽くしてくれますように。
では、良い山日和と良いお湯を。
— とと
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