「登山トレーニングをしたいけど、家族との時間は削りたくない」。――その両立、昼休みと通勤時間を味方にすれば叶います。
本記事では、子育て中の働くパパである筆者「とと」が、昼休み中心の登山トレーニングを無理なく続ける「7つのワザ」と、装備・家族との向き合い方まで丸ごと公開。読了後、明日から30分で始められるテンプレが手に入ります。
登山トレーニング×家族時間の葛藤をほどく:昼休みを主役にするパパのリアル


「平日は残業、週末は家族サービス。登山トレーニングまで入れる余白なんてない……」
これは、いまの子育て世代のパパにとって“あるある”の悩みですよね。僕もまさにそうで、以前は練習を入れようとすると夜遅くなり、寝不足から翌日イライラ……。家族との会話も短くなり、

「何のための山だっけ??」
と自分でも分からなくなる日がありました。
そんな時に見直したのが「時間の置き場所」。
睡眠や家族時間は削らない。削るのではなく再配置する――そこで白羽の矢を立てたのが昼休みです。昼休みは会社によって長さは違いますが、“自由度の高いまとまったブロック時間”であることが多い。ここをうまく使うと、夜の時間を家族に全振りしながら、山脚づくりが進みます。
最初は不安もありました。

「昼に走って午後の仕事は持つの?」
「汗やニオイは?」
「そもそもご飯はどうするの?」
でも、短時間×適強度×準備の型を決めたら世界が変わりました。午後の集中力が上がり、定時で帰れる日が増える。すると帰宅後は機嫌よく家族と向き合える。夜の“やるべき家事”にもテンポが出る。こうして気づけば、山も家族も良い循環に入っていきました。

「最近、夕方でも顔が死んでないね」

「昼にちょっと走ってるから、むしろ頭がスッキリしてるんだ」

「じゃあ週末は公園行こっか。山の話も聞かせてよ」
この小さな会話の変化が、僕のコンパスになりました。
大切なのは、“トレーニングするぞ!”ではなく“昼を気持ちよく過ごす”という発想。成果は後からついてきます。以下では、パパが現実的に取り入れやすい昼休み登山トレーニングの7ワザを、準備・安全・継続のコツまでパッケージで解説します。
昼休みの登山トレーニング「7ワザ」:パパが無理なく続けるための現実解

要点ひと目リスト:
【①昼休み5km】【②帰宅ラン】【③こっそり筋トレ】【④冬はボルダリング】【⑤汗&ニオイ対策】【⑥補給&水分】【⑦続ける仕組み】
①【昼休み5kmラン】持久力の“核”を30分で

- 目安はゆっくり〜会話できるペース。心拍でいえばゾーン2–3。
- コースは職場近くの公園や川沿いなど信号少なめ。
- ウォームアップ5分 → ジョグ20分 → ダウン5分で合計30分に収める。
- メリット:午後の眠気が減り、メンタルも整う。疲労も持ち越しにくい。
- コツ:ラン前は脂っこい昼食を避ける。消化の軽い主食+たんぱく質を少量。

「5kmって短くない?」

「毎日積み上がると“違い”になる。山は“積み木”だよ」
②【帰宅ラン】一駅・二駅で“足”を作る

- 仕事終わりに最寄り1〜2駅手前で下車して自宅まで走る。
- 平坦×段差×信号のミックスはトレイルの変化に◎。
- 荷物は最小限(スマホ・電子マネー・鍵・薄手ウインド)。
- 週1–2回にとどめて疲労コントロール。
- 利点:残業や満員電車のストレスを発散、家に着くころには機嫌がよくなる=家庭内平和コスト。
- オフィスに替えの靴下を1足ストック。
- リュック不要の日はランポーチで身軽に。
③【こっそり筋トレ】オフィスで3分サーキット

ターゲット:登山に効く“押す・引く・支える”
- スクワット×10(椅子の前でお尻タッチ)
- かかと上げ×15(カーフ強化で下りに強く)
- 壁腕立て×10(スーツでもOK)
- プランク×30秒(体幹)
これを3分、1日2セット。会議前やトイレついでに。
メニュー | 目的 | 目安 | こっそり度 |
---|---|---|---|
スクワット | 大腿・臀部 | 10回 | ◎ |
かかと上げ | ふくらはぎ | 15回 | ◎ |
壁腕立て | 上半身押し | 10回 | ○ |
プランク | 体幹安定 | 30秒 | ○ |
ポイント:“毎日ちょっと”が腱・靭帯の耐久を作る。登山は筋持久力が命。
④【冬はボルダリング】天候に左右されない代替

- 昼に外が厳しい季節は屋内ボルダリング。
- 握力・肩甲骨・柔軟性が鍛えられ、三点支持の感覚が磨かれる。
- 週1回30–45分で十分。難易度は会話できる強度をキープ。
- 注意:前腕の張りは遅れて来るので、翌日のキーボード業務に配慮して本数を調整。
ミニ会話

「初めてのブルだリングの得は要注意!」
「私は2日間ぐらい腕が使えなかった(笑)」
⑤【汗&ニオイ対策】“職場で浮かない”が継続の鍵

- 速乾Tシャツ+速乾タオルで汗冷えを回避。
- 汗ふきシート+アルコールジェルでクイックケア。
- デオドラントは無香料を選べばオフィスで安心。
- うがい&水分で午後の口臭・乾燥対策。
- 髪は水→タオルドライ→整髪料は極少。
- “汗の痕跡を残さない”=職場信用、これが最強の継続装置。
⑥【補給&水分】「お昼ごはん+走る」を両立する食べ方

- 走る前:おにぎり半分+味噌汁 or バナナ+ヨーグルト。
- 走った後:たんぱく質15–25gを意識(卵、豆、プロテイン)。
- 水分:ラン前後で合計300–500mlを目安にちびちび。
- 甘い菓子パン連投はNG。眠気・血糖スイングで午後が崩れる。
- 胃が弱い日は散歩×階段に置換、無理しないが鉄則。
⑦【続ける仕組み】家族カレンダー共有&職場ストック術

- 家庭カレンダー(アプリ)に“昼活”を固定予定化。家族からの“見える化”で応援を得る。
- 会社ロッカーにシューズ/Tシャツ/タオル/靴下のミニマム一式を常時ストック。
- 水曜=完全休養のようにオフを先に決める。
- 進捗は週1で“言語化”(良かったこと/困り)。夫婦のミニ1on1に。
- そして合言葉は「できたらラッキー、できなくてもOK」。
登山トレーニングは長距離走。パパの生活にフィットしてこそ意味があるのです。
昼休み登山トレーニングの装備・サービス:働くパパ向けミニマム運用

目的は“目立たず・手間なく・すぐ使える”。パパのカバンとロッカーに収まるミニマム構成が最適解です。以下は実際に運用して感じたメリット・デメリットと置き方のコツ。
ミニマム装備ベスト5
- 軽量ランニングシューズ(クッション寄り)
メリット:膝に優しく、疲労抜きジョグに最適。
デメリット:軽すぎると耐久が落ちる。
置き方:ロッカー底にシューズ袋+消臭パック。 - 速乾Tシャツ&薄手タオル
メリット:洗面台での簡易すすぎで翌日も使い回せる。
デメリット:綿は乾きにくく午後に冷える。
置き方:ジップ袋で区分。濡れ物も漏れない。 - ランニングポーチ or ウエストベルト
メリット:鍵・カード・スマホを安定運搬。
デメリット:安物は揺れる。
置き方:社員証と同じフックに掛け、忘れ物ゼロ。 - デオドラント&汗ふきシート
メリット:“職場で浮かない”ための必需品。
デメリット:香り強めはNG。
置き方:机の引き出しにスタンバイ。 - 替え靴下
メリット:午後の快適さが段違い。
デメリット:補充忘れがち。
置き方:週初めに2足補充をルーティン化。
サービスも積極的に活用して快適に!
- コインロッカー or 社内ロッカー:荷物ゼロ通勤を実現。
- シャワーブースがない職場でも、洗面台+タオル+ドライヤーで十分形になる。
- ランニングステーション(駅近)を出社前・退勤後に使うと帰宅ランが捗る。
- ボルダリングジムは昼の短時間回数券や平日昼割がある店舗も(事前確認推奨)。
まとめ 家族×登山トレーニング:昼休み活用で生まれた“いい空気”と行動

昼に動くようになって一番変わったのは家の空気でした。
走って帰る日は、家のドアを開けた瞬間の“おかえり!”がホントに沁みる。テーブルには湯気の立つ味噌汁、子どもは学校の話を競うようにしてくれる。僕はスマホを置いて「今日は川沿いでカモを見たよ」と昼の話をする。そうやって山の練習が家族の話題に混ざっていくのが嬉しい。

「パパ、きょうの“ひるラン”は何色のTシャツ?」

「黄色!見つけやすいでしょ?」

「じゃあわたしも公園でかけっこ練習する!」
こうして“昼活”は、家族の応援を受けるプロジェクトに育っていきます。
最後に、明日からのチェックリストをどうぞ。印刷して玄関ドアの内側に貼ると忘れません。
明日からのチェックリスト
- [ ] 昼休みのコース(公園・川沿い・信号少なめ)を1つ決める
- [ ] ロッカーに昼活セット(靴・Tシャツ・タオル・靴下・ポーチ)を常備
- [ ] “水曜は完全休養”など、休みを先に確保
- [ ] 家族カレンダーに“昼活”を固定(繰り返し設定)
- [ ] ラン後プロテイン or 卵でたんぱく質15–25g
- [ ] 汗対策の動線(洗面→タオル→デオドラント)を3分で回す
- [ ] できなくてもOKの合言葉を家族と共有
まとめ
- 昼休み×適強度は、登山の土台である有酸素と筋持久を削らず育てる。
- 帰宅ラン×こっそり筋トレで平日も“山脚の貯金”。
- 汗・補給・仕組み化が継続の三種の神器。
- そして、何より家族が応援団になれば、山も日常ももっと楽しくなる。
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少しでも負担を減らしたいねと思っている方のお役に立てれば
あとがき(ととのひとこと)
「登りたい」気持ちは、わがままじゃない。“昼に置き直す”だけで、家族と山の両方が近づきます。
次回は「15分メニューだけで1週間回す時短プラン」を公開予定。お楽しみに⛰️
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